レイヤーズ・コンサルティング

目次
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引用元:レイヤーズ・コンサルティング公式HP
https://www.layers.co.jp/

日本発の独立系総合コンサルティングファームであるレイヤーズ・コンサルティングが展開する製品開発支援サービスを調査。日本の製造業が陥りがちな「部門間の壁」による手戻りを防ぎ、業務プロセスの抜本的改革と設計情報のデジタル化を両輪で進める本サービスの特徴や強み、得意領域を解説します。

レイヤーズ・コンサルティングの
特徴

レイヤーズ・コンサルティングの製品開発支援は、製造業各社が「商機を逃さず素早くタイムリーに新製品を市場へ投入するスピード」を実現するためのコンサルティングサービスです。

多くの製造現場では、設計、生産技術、調達といった各部門がサイロ化(孤立)しており、「試作段階になって初めて他部門から指摘が入り、大きな手戻りが発生する」という組織構造上の壁が開発スピードを阻害する要因となっています。

本サービスの大きな特徴は、こうした部門間の壁を取り払い、設計の上流段階から全関係部門が同時並行で品質・コスト・納期(QCD)を検討する「コンカレント開発プロセス」の確立を支援する点にあります。単なる精神論の業務改革(BPR)に留まらず、3DモデルやBOM(部品表)を活用したデジタル検証システムの実装までを一気通貫で伴走することで、開発リードタイムの短縮と品質向上の両立を実現支援します。

総合コンサルティングファームならではの「全体最適化の視点」と「デジタル実装力」を掛け合わせている点が、同社ならではの強力な強みです。

体制は社員555名(2025年4月現在/公認会計士12名、米国公認会計士2名、税理士2名を含む)。非上場かつ資本と経営が一致した独立系であり、外部資本の意向に左右されずに経営を行える構造を掲げています。特定のシステムベンダーの系列に属さない立場は、PLMやBOMのシステム選定を伴う案件では実務的な意味を持ちます。

もうひとつ見逃せないのが顧問陣です。「ものづくり賢人倶楽部」の会長を小松製作所 元社長の野路國夫氏、特別顧問をマツダ 相談役の金井誠太氏、ファシリテーターを東京大学名誉教授の藤本隆宏氏が務めています。トヨタ自動車 元グローバルCIOの天野吉和氏、元原価企画部長の小林英幸氏なども名を連ねており、製造業の開発・原価・生産の実務を最上流で見てきた人材が組織の周囲に配置されている構造です。

レイヤーズ・コンサルティングの
具体的な支援内容

製品開発における業務プロセスの根本的な見直しから、3Dモデルを活用したデジタルコンカレント開発の実現まで、幅広いフェーズでの支援を提供しています。

業務の根幹見直しから
コンカレント開発プロセスの確立

まず、PERT図(Program Evaluation Review Technique)などの手法を用いて、製品開発に関わる全部門の業務内容とリードタイム、各業務間のインプット・アウトプットを可視化し、ボトルネックを特定します。そのうえで、現行の社内規定や古いルールを見直し、設計上流段階から各部門が全体最適化の視点でQCDの検討を行えるプロセスへと再構築します。

単に標準プロセスを変更するだけでなく、各フェーズで必要となる情報の定義や、部門間の意思決定の仕組みづくりなど、現場でプロセスが実際に機能する状態までをサポートします。

ここで同社が強調しているのが、ボトルネックの一番の要因は自社の文化(規定・基準)であることが多く、プロセスを変える前にまず規定・基準へ大きくメスを入れるという順序です。フローだけ描き替えても、それを縛っている社内規定が残っていれば元に戻る——という診断が前提に置かれています。

3Dモデルを活用した
デジタルコンカレント開発の実現

プロセス改革に合わせて、3Dモデルを活用したデジタル工程設計およびデジタル検証を推進します。これにより、実機試作を行う前の段階で問題を早期発見・解決し、試作回数の削減や作業手順書作成の工数短縮を実現します。また、3Dモデルや部品構成(BOM)のデータを一元管理する仕組みを構築し、設計情報の散逸や版管理の混乱を防止。「IT(デジタル)」と「業務プロセス」の両面から開発スピードの向上を後押しします。

ここにも段階の考え方があります。プロセスをコンカレント化しても、各部門の検証手段が2D図面や実機試作のままでは、抜本的なリードタイム短縮は実現できないという指摘です。プロセス改革とデジタル化を切り離さないのが同社の設計思想だと読み取れます。

システム選定を含む3段階の
進め方

改革は次の3ステップで進みます。①プロジェクト実行方針の検討(現状課題分析と目指す姿の策定)、②業務詳細検討およびシステムPOC(実証)の実施による最適なシステムベンダーの選定、③新業務プロセスの検討とシステム構築。

特徴的なのは②です。業務を詰めながらPOCを回してベンダーを選ぶという順序であり、システムを先に決めてから業務を合わせにいく進め方とは逆になります。③では組織の在り方も視野に入れつつ新プロセスの実現性を検証し、ベンダーには機能要件を整理して提示する役回りを担います。

レイヤーズ・コンサルティングが
得意な領域

最も力を発揮するのは、「技術は足りているのに、部門をまたいだ瞬間に止まる」タイプの開発課題です。得意領域を5つの観点で整理します。

自動車・自動車部品の
開発プロセス改革

ECM関連として公開されている事例6件のうち、4件が自動車・自動車部品業界です。大手自動車部品メーカー2社の開発プロセス改革、世界的な自動車システムメーカーの開発PLM構想グランドデザイン、大手自動車メーカーの品質向上施策。残る2件は電子・電機と機械(重工業)です。

自動車は、部品点数が多く、開発期間が長く、サプライヤーとの同期が不可欠な業界。最も複雑な条件で改革を回した経験が中心にあることは、自社の案件と照らす際の目安になります。

「一品一様」から標準化への転換

個別受注設計で疲弊している企業に対し、モジュラーデザイン(製品を機能ごとに整理し、標準モジュールの組み合わせへ変換する手法)を提案できるのが同社の武器です。事例では大手電気設備メーカーと、世界的な自動車システムメーカーの両方でこの手法が使われています。

顧客要望をそのまま設計に流していると、案件ごとに新図が増え続けます。曖昧な要求仕様を、あらかじめ現場視点で成立が確認された標準モジュールの組み合わせへ翻訳する——この変換の仕組みづくりが得意領域です。

BOM・PLMという
情報基盤そのものの再設計

関連サービスとしてBOM革新、MBE(Model Based Enterprise)、生産管理システム導入、SCMデジタル改革が並びます。設計BOMと製造BOMが繋がらない、拠点ごとに部品表の運用が違う、3Dモデルと図面と部品構成が同期しない——こうした情報基盤の断絶は、プロセスだけを直しても解けません。

開発から生産準備までのデータの持ち方を設計し直せる点が、業務改革専業のファームやシステムベンダー単独との違いになります。

開発だけでなく
調達・生産・原価まで繋がる

同社のサービス領域はサプライチェーンマネジメント、物流改革、経営管理(会計)、AI・DX・ERPまで及びます。事例でも、開発プロセス改革と調達戦略・調達業務改革がセットになった案件があります。

製品開発の課題は、突き詰めると「原価が合わない」「部品が調達できない」「生産準備が間に合わない」という形で他部門に現れます。開発の外まで同じファームで追えることは、原因が開発の外にあった場合に効いてきます。

フロントローディングという
一点への集中

同社は「製品開発プロセス改革の肝はフロントローディング」と明言しています。品質とコストのほとんどが決まる開発初期段階に、開発部門だけでなく全関係部門のリソースを投入する体制をつくる——これが改革の軸です。

裏を返せば、後工程の効率化や、個別テーマの技術的な解決を求める依頼とは方向が違います。「上流に人と時間を寄せる」という経営判断を取れるかどうかが、この支援を活かせるかの分かれ目になります。

レイヤーズ・コンサルティングの
特徴まとめ

レイヤーズ・コンサルティングの製品開発支援は、製品開発プロセスの抜本的な見直しと設計情報のデジタル化を通じて、開発リードタイムの短縮と品質向上を両立させるコンサルティングサービスです。

同サービスの強みは、PERT図を用いた業務フローの可視化からコンカレント開発プロセスの確立、3Dモデルを活用したデジタル検証まで、戦略立案から実行の仕組みづくりまでを一貫して支援できる点にあります。「新製品の市場投入スピードを上げたい」「部門間連携を強化して手戻りを減らしたい」といった、組織間の連携や情報共有の仕組みに根深い課題を抱える製造メーカーにとって、有力なパートナーとなるでしょう。

製品開発を成功させるためには、現在の自社が抱える課題に合ったコンサルティング会社を見極めることが重要です。当メディアでは、こうした「モノづくりの課題別」に、おすすめの製品開発コンサルティング会社を厳選して紹介しています。プロジェクトを前進させるための最適なパートナー選びに、ぜひご活用ください。

レイヤーズ・コンサルティングの
支援事例

「一品一様」の個別受注から脱却し、
設計リードタイムを大幅に短縮

導入背景

大手電機設備メーカーである同社は、顧客の要望に合わせた「一品一様」の個別受注設計を基本としていました。しかし、顧客ニーズの多様化に伴い設計業務が過多となり、開発リードタイム(L/T)の長期化が深刻な課題となっていました。属人的な設計手法に依存していたため、都度発生する仕様調整や部門間の情報連携に多大な工数がかかり、設計現場が疲弊。市場が求めるデリバリースピードや厳しいコスト競争力に対応しきれなくなりつつあり、抜本的なプロセスの見直しが急務な状態でした。

導入成果

「個別設計による業務過多とL/Tの長期化を解消したい」という同社の要望に対し、設計の上流段階から参画。これまで顧客ごとに一から行っていた設計業務を見直し、製品を構成する要素を機能ごとに整理する「モジュラーデザイン」を提案・導入しました。曖昧になりがちな顧客の要求仕様を、あらかじめ現場視点で適合された「標準モジュールの組み合わせ」へと具体化する仕組みを構築。

さらに、この標準化に伴う部門横断的なプロセス改革と情報共有のルールを策定しました。こうした設計手法の見直しとプロセス改善により、設計・製造段階での手戻りが激減。量産移行時の無駄を未然に防ぎながら、設計リードタイムの短縮とコスト競争力の強化を達成し、次世代に向けた持続可能な収益構造の構築に貢献しました。

事例情報

  • 依頼企業:大手電機設備メーカー
  • 製品分野:電機設備
  • 支援内容:製品設計の標準化 など
  • 支援期間:要問い合わせ
  • モノづくり段階:製品設計・標準プロセス構築など

公開されているその他のECM関連事例

製品開発プロセス改革の関連事例は、自社に近い業界・課題を探す起点になります。

大手自動車部品メーカーU社 開発・生産準備プロセスと情報基盤の再構築(生産管理システム導入、SCMデジタル改革、BOM革新、MBE)
大手自動車部品メーカーN社 開発プロセス改革の基本構想策定(MBE)
世界的な自動車システムメーカーL社 開発PLM構想のグランドデザイン策定(BOM革新、MBE、モジュラーデザイン)
大手自動車メーカーR社 品質向上のための施策立案(調達戦略・調達業務改革を併走)
大手重工業メーカーH社 品質システム基盤の再構築および資格管理DB構築支援(ガバナンス改革)

事例から読み取れる3つのポイント

1. 依頼元は大手メーカーに偏る

公開事例に並ぶのは、大手自動車部品メーカー、世界的な自動車システムメーカー、大手電機設備メーカー、大手重工業メーカー。部門数が多く、拠点が分かれ、プロセスが制度として固まっている規模の企業が対象です。逆に言えば、部門の壁がそもそも存在しない規模では、この支援の前提が成立しにくくなります。

2. 「構想策定」だけの案件もある

N社は開発プロセス改革の基本構想策定、L社は開発PLM構想のグランドデザイン策定。実装まで一気に走らず、まず全体の絵を描くところで区切る依頼の仕方も成立しています。大規模な投資判断の前に、方向性と投資規模の見立てを固める使い方ができます。

3. 品質・ガバナンスからの入口もある

R社は品質向上の施策立案、H社は品質システム基盤の再構築。「開発を速くしたい」だけでなく「品質問題を止めたい」という動機からも同じ改革に繋がるのは、手戻りと品質不具合が同じ根(部門連携の断絶と情報の分断)から生じているためです。品質issueが顕在化している企業にとっても入口になります。

検討前に押さえておきたい
ポイント

プロセスと組織を変える前提が要る

同社の診断は「ボトルネックの一番の要因は自社の規定・基準」というものです。つまり、社内ルールや評価の仕組みに手を入れる覚悟がないと成果に届きません。部門長クラス以上を巻き込める体制が組めるかどうかを、依頼前に見極めておく必要があります。

システムベンダーではない

PLMやBOMのシステムそのものを開発・販売する会社ではなく、POCを通じて最適なベンダーを選び、機能要件を整理して提示する立場です。特定製品に紐づかない中立性は利点ですが、システム構築そのものは別途ベンダーとの契約になります。全体の費用は、コンサル費用+システム投資の合算で見積もる必要があります。

料金は非公開、相談時の準備

費用体系は公表されておらず、問い合わせフォームが窓口です。資料ダウンロードも用意されています。相談時には、現在の開発リードタイム、手戻りが発生している工程と頻度、既存のPLM/PDM・BOM運用の状況、改革に充てられる期間と体制を整理して持ち込むと、初期の現状分析が速く進みます。

情報収集の手段が多い

ディレクターコンサルタントの一覧が事業部別に公開され、ECM領域はSCM事業部が担当していることまで確認できます。加えてセミナー、セミナーアーカイブ、最新ソリューション記事、動画ライブラリ、noteと発信が多く、「開発リードタイムを半減化するECM改革」といったテーマ記事も公開中。問い合わせる前に、考え方が自社の課題認識と合うかを確認できます

レイヤーズ・コンサルティングの
契約までの流れ

標準的な契約フローは公表されていません。窓口は公式サイトの問い合わせフォーム(https://www.layers.co.jp/contact/)です。なお改革プロジェクト自体の進め方は公開されており、①プロジェクト実行方針の検討(現状課題分析・目指す姿の策定)→②業務詳細検討およびシステムPOCの実施とベンダー選定→③新業務プロセスの検討とシステム構築という3段階で進みます。

レイヤーズ・コンサルティングの
会社情報

会社名 株式会社レイヤーズ・コンサルティング
代表者 代表取締役CEO 杉野 尚志/代表取締役COO 中防 保
社員数 555名(2025年4月現在/公認会計士12名、米国公認会計士2名、税理士2名を含む)
事業内容 経営管理(会計)、事業戦略(新規事業・M&A)・マーケティング、サプライチェーン(設計・生産・物流)、ヒューマンリソース(組織・人事)、AI・DX・ERP、BPO
グループ会社 レイヤーズ・コンサルティング アメリカ/同 シンガポール/Future Dimension Drone Institute/Horizon One
認証 プライバシーマーク(登録番号 25000228(02))
所在地 東京都品川区上大崎3-1-1
目黒セントラルスクエア8F・14F
公式HPのURL https://www.layers.co.jp/consulting-service/ecm/